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「きまぐれ伝説。人魚編」
Chapter<9:猛毒!。超能力者にご用心>

 『恭介…ごめん…ごめんね…』

 まどかは、狂おしい感情がこみ上げてくるのを感じていた。
 このまま、…それはイヤ…もう一度…
 逢いたい…。

 「う"!」

 「!?」

 「ぺっぺっ。あなた…やっぱりフツーの人間じゃないわね!。何、何者なの?!」

 咄嗟の判断だった。絶体絶命の状況をわずかでも好転させ、アドバンテージを回復できるかも知れない唯一の大博打。タブーを破ってでももう一度、逢いたい人がいる。

 「僕は…ちょ、超能力者だ…けほっ…」

 「超能力者!?。マジで?。ホントに?。やった!。やったわ!。ついに…見つけた。ぅ、ひっく、う、わぁぁぁぁあああん」

 「…ごほっ?…」

  人魚は超能力者を毒味して何かにアタったようだ。噛み殺そうとした相手の前で、歓喜に打ち震え、唐突に泣きじゃくるこの生き物の精神状態は計り知れない。が、何かワケがあるのはわかった。それで十分。こんな性分。

 「あ、あのサ。どういう事なのか…良かったら話してくれない?」

 「うんうん。うんうんうん…」

 

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 こんな性分: まどかさんの「さん」に込められた性分の1つ
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