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Parallel Novel
「トライアングルビーツ!オレンジの紋章」

Phase R-2<春日家。大掃除中なのですが>

 「おにーちゃん!。ついたー!?」

 「と、と、と。今、やるからぁー!」

 「今、今って…蛍光灯交換するのに何十分かかってるの?。これじゃいつまでたっても大掃除が終わらな……」

ガチャ、ガチャガチャ。

 「ままま、まなみ、ちょっと待て!」

 「鍵かけて?…………さては!!(ぎゅぃ〜ん:テレポート)」

 「わぁー!」

 「やっぱり、盗み読みしてたのねっ!。バレバレなんだからっ!」

 「すみませんっ!。このとーりです!」

 「謝るなら、くるみちゃんに謝るっ!」

 「はいぃっ!」

 「っもぅ。思いっきり原稿バラまいちゃって!」

 「つい…びっくりして…なはは」

 「没頭しちゃうほど、面白かったの?」

 「え?。まなみは読んでないのか?」

 「くるみちゃん、採用後のお楽しみ♪って読ませてくれないから」

 「じゃぁ、読んだことがバレたら…あわわわ」

 「あ〜ぁ、こっちの原稿はページ番号が落ちてるのよ。どうやって揃える気なの?」

 「それは…す、ストーリーの筋で揃えるしかないだろ?」

 「そーゆーと思った…」

 まなみは恭介に、独りでやって、と言いたいところだった。が、急いで原稿を揃えて手伝ってもらわないと大掃除も終わらない。大掃除の方をパワーで乗り切っても良いけれど、それでは例年、自力でやってきた事が何やら無意味に思えてしまう。かといって、原稿に手を伸ばそうとすると、“読まないで”懇願するくるみの顔がよぎる。それにそもそも、こんなしょーもない兄を救うべきなのか。どーする、まなみちゃん!?。

 「ねえ、これさ…アブナイんじゃない?」

 「カズヤ!。いつの間に?」

 「へへっ」

 「へへっ、じゃないの!。勝手に読んじゃダメなのよ!」

 「まなみお姉ちゃんだって、“読みたい”って思ってたじゃん?」

 「…く。人の深層心理まで読むなんて!」

 「そうだぞ、カズヤ!。そろそろ能力を使わない事を覚えろ!」

 「パワー使わなくっても読めるってば。ね。それより、ここ読んでみなよ。2人とも驚くから。はい。」

 カズヤが2人の眼前に差し出した1ページ。反射的にそのページを読み始めてしまう2人。

 

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 読むの読み分け: テレパシストであるカズヤが人の心を読む。くるみの書いたシナリオを読む。さて、どっち?。あなたの「きまオレ度」が試されます(おい)。

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