「きゃいんきゃいん♪。かっわいー。ボクぅ〜何歳?」
「この少年がチョコ大魔王ー?!。まどかさん…想像しちゃったんですね?」
「そ、そーみたい」
まいった…。
何を想像したのか形になって動いちゃってるんだから。
恭介には内緒にしとかなきゃ。
それはさておき
「まなみちゃん、くるみちゃん。この少年とアタシを恭介の意識空間へダイブさせて」
「まどかさんも一緒にですか?」
最期まで見届けたかった。少年を恭介似にしてしまったのは自分の責任。結果、彼に切ない運命を背負わせてしまったと。せめて、送り届けることくらいはしてあげたい。
「くるみ!。パワーを合わせてまどかさんとその少年を、お兄ちゃんの意識空間へダイブさせるのよ!」
「まかしときぃ〜な!」
少年を、その時代の恭介が思い描いていた夢として存在固定してしまおう、という作戦。名付け…なくてもいいってばさ。
まなみとくるみが、てぇぇ〜いっ(くるみはシュワッチと叫んでいたかも)と念を込める。
まどかは春日家のフロアが抜け落ちたのかと思った。
漆黒の世界。ひんやりとした冷気。
自由落下してゆく。
そんな、感覚だった。
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