★<久美子の存在、2人の絆>
今回の1件は、恭介とまどかが『2人の絆』で結ばれているからこそ、起きたハプニング。恭介は『ひと夏の邪念』に幻惑されながら、まどかは『隠蔽工作』をしつつ、互いに絆の糸をたぐり寄せます。
恭介と久美子の出逢いと、恭介とまどかの出逢いを比較。
1):恭介が数の妥協点を久美子に提案しなかった。
2):久美子の麦わら帽子を恭介がキャッチできなかった。
以上、『まどかと違う』という点において、春日恭介は久美子を『気になる存在』と認識。同時に一部始終を目撃していたであろう鮎川まどかにとっても『自分と違う』という点において久美子は『意識せざるを得ない存在』なのです。
恭:不思議な感じのする娘で…
恭介が久美子の誘いに乗ってしまった動機、まどかが黙って見ていた理由はこのモノローグに集約されています。久美子は『まどかと似て非なる出逢いのシチュエーション』を恭介と共有しています。『出逢い』は恭介とまどかが絆を結晶化させている空間そのものです。つまり、久美子は恭介とまどかの絆を根底から覆すかも知れない存在。2人は『2人の絆』で結ばれている故に、久美子という存在と対峙しなければならなかったのです。
教訓:麦わら帽子を被った女には注意しよう(ね、おふたりさん)。
おまけ:まどかの隠蔽工作には、ひかるを混乱させないようにとの想いとは別に、自らが処理する問題につき邪魔者を排除しておこうという想いが強く伺われます。あくまで『2人の絆』つまり、秘密を守ろうとする彼女なのでした。
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