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02 あの娘にちょっぴりレモンのキスを
Episode 2: Anokoni choppiri remon no kisu wo

 

 というわけで(こーゆーワケなの:理由は01参照)、研究はこのストーリーから始めます。

 今回は、

<『恋するカオス=鮎川まどか』 フェイズ1>

<『きまぐれロジック』 フェイズ1>

<『恋する位相跳躍=檜山ひかる』 フェイズ1>

 の3本立てです。


<ストーリー分析手法>

 まどか(madoka)が恭介に対し、きまぐれな行動にでた場合、「きまぐれポイント=kimagure point=KP」を加算、恭介がまどかに対して、好意を示す行動に出た場合、「オレンジポイント=orange point=OP」を加算して目安を作ってみました。

 KPはまどかから恭介へのサイン。そのサインを恭介はどう捉えたか? 。OPは恭介からまどかへのサイン。そのサインをまどかはどう捉えたか?。その辺りを主幹にして想像力暴走気味に書きつらねてみました。ひかる(hikaru)ちゃんも後半で登場します。

 まず、時系列(行だけど)に沿って恭介とまどかの行動を追い、彼らにポイントを与えてみましょう。恭介には、まどかから観察されていた場合、大目に見てOPを与えます。

 

 

<時系列(行)>

・第1話でひっぱたかれたのに、恭介はまどかから告白され、キスしそうになる。むろん、予知夢でも何でもないただの夢だった。

・朝、まどかはそっぽを向いて通り過ぎようとした恭介を呼び止め、好意的な態度を見せた(KP1)。

・にもかかわらず、教室では恭介の会釈(OP1)を無視(KP1)。

・体育の時間、恭介1人がまどか(累積KP2)の演技に拍手をする(OP1)。しかし、まどかは無反応(KP1)。

・そんなまどか(累積KP3)に恭介(累積OP2)はいいところを見せようと思うが、パワーを使わずに失敗(OP1)。くよくよする。

・ 放課後、職員室で説教される羽目になった恭介。時を同じくして偶然、職員室に居合わせたまどかは恭介の毅然とした主張を目の当たりに(OP1)。教師に胸ぐらを捕まれた恭介を救うため、ピックの代わりに花を投げる(KP1)。恭介がぜん元気が出る。

・恭介がカバンを取りに教室へ戻ると、廊下で恭介のカバンを持ったまどか(KP1)が笑顔で迎えてくれた。

・夕日でオレンジ色に染まる校舎の窓辺で恭介(累積OP5)とまどか(累積KP5)は語らずもがなの雰囲気。はい、1カップル出来上がり。

 

 

<ポイント分析>

 まどかの累積KP5には、恭介への好意的ポイントが3。時系列を追うに従い、親密で大胆になってゆく彼女の行動は、恭介への好意が徐々に高揚していったこととの、相関関係を示している。

 ひっぱたいた相手を呼び止め、自分の日々の習慣を喋り、一歩間違えば追加の罰当番を言い渡されそうな状況下で恭介を助け、まず間違いなく恭介が取りに戻るであろうカバンを手にしつつ接触を図り、ころころ笑いながら「あなた」というセリフ。

 1話から通算して3度目となる「あなた(この日恭介が見た夢の中での回数は割愛)」。3度目の「あなた」を英訳するとしたら、youでは無くてdarlingに近い。まどかは恭介に対し、この時点で彼女が使えうる、最も柔らかく親密な響きがする言葉を選択した。また、「どこかの不良に盗まれたら困るでしょ?」という言葉は、まどかに張られた不良というレッテル以外の面を尊重した恭介への感謝と信頼に似た感情を精一杯表現している。

  一方、恭介の累積OP5をみると、優柔不断キャラと設定されている彼の性格からして以外な事に、自分の意志をしっかり主張したポイントが2。ただ、どちらも『鮎川まどかを意識した主張』であったことを見逃してはいけない。

 今回の彼の主張を仮想式で表現すると、

 『 人を思いやる心 + 自分自身の感動に素直 + ええかっこしぃ + (徹底はしていないが)グループ・ダイナミックスに立ち向かう勇気 = answer 』

 となる。


 

<『恋するカオス=鮎川まどか』フェイズ1> 

 鮎川まどかはanswerを感じ取り、恭介への好意に昇華できる感覚を持ち合わせていた。心理カオスという培養池の中から暖かい光に向かって思わず芽を出してしまった植物の本能みたいな感覚。

 この感覚は彼女の心理カオス内で、『春日恭介』という存在を固定するために必要な因子を無意識に求め、さらなる情報収集、つまり、恭介への好意行動を発動する起点になっている。

 『春日恭介』として固定される運命にあり、固定以前の因子は、彼女の心理を攪乱し、カオスを成長させる。心理カオスが彼女の変動する破水線から溢れそうになる(または、溢れる)。と、彼女の恭介への好意行動にスイッチが入る。

 

 

<『きまぐれロジック』 フェイズ1>

  例えば、まどかの少なくとも好意的では無く、内にこもるような態度と、相手へ積極的に接触しようとする開放的なまでの好意行動とのギャップ。
  この過激さこそ、恭介の処理すべき『鮎川まどかのきまぐれ』。

 『きまぐれ』は恭介を「鮎川まどかをもっと知りたいと思う心理状態」にさせ、「ミステーリアスな鮎川まどか」というイメージへと突き落とす。はい上がってくればまた、突き落とす。

 理解し難いまどかの行動を『受け入れられない価値』として拒否せず、素直に一喜一憂する恭介。そんな彼の隙だらけで駆け引き下手な恋のスタンスは、まどかにして『想われている実感』があるだろうし、行動結果を予測できる安心感(御し易いともいうか)もある。だから、今回、彼女に親密で大胆な行動をさせた、と言える。また、第1話のシーン『赤い麦わら帽子プレゼント・ミステリー』。つまり、『最も謎めいたきまぐれ発動』から一貫して、彼女は過激さを恭介に提供している。カオスクイーンの面目躍如。

 

<『恋する位相跳躍=檜山ひかる』 フェイズ1>

 檜山ひかるの行動研究に移りましょう。ひかるちゃんには今回、彼女用のポイントを与えませんが用意はしていますのでいずれ…。

・誰もいない(と恭介は思っていた)体育館で「うっそぉー!?」な恭介の1面を目撃。「くっらぁー」から彼女の恭介に対する評価は一気に恋心まで跳躍。「かっわいー」と表現。

・昼時、まなみとくるみに対し、恭介への好意の一端を見せる。

・同じく、昼時の廊下で恭介と不可抗力なキス。去り際に名ゼリフ:「ダーリン」。

・まどかの伝言:「先に帰って(はぁと)」を受け取る。


 恭介の常人とは思えないシュートを目撃してしまった、ということもあるけど、檜山ひかるの感情が憧れに近いような好意に変わる起点は明確。彼女の(初)位相跳躍はギャップの過激さにおいて、鮎川まどかの『赤い麦わら帽子』と近似している。

 

<次のストーリーへの前フリ>

 まどかは理由を明かさない伝言で恭介との秘め事を守ろうとするのに対し、ひかるちゃんは周囲にも、まどかにも「それ」と判るように意思表示を開始。2人の恋し方の違いはエピソードが進むにつれ明確になってゆきますが、期せずして、ひかるちゃん(妹分)の恋心を知ることになるまどか(姉貴分)はさらに秘密へと傾倒してゆくのでした。 

では、次のページへ第3話(next page)

 

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