「お兄ちゃん! 部屋中お酒臭いじゃない! っんもぅー、枕カバーとシーツ洗う時、私まで酔っちゃうわ!」
「ま、まなみぃ…頼むから、も、もう少し、静かな、声で…」
「だっらしないわねぇ〜。まどかさんに『きまぐれ』されちゃって、自主的に二日酔いってわけぇ?。こぉんな姿、まどかさんに見られたら、千年の恋も何とやらね。あ、5年と半年だっけぇ〜? キャハハハハ」
「く、くるみぃ、お、おまえぇぇぇ」
「ぅおっとぉ〜、やるかぁ、ゾンビ恭介っ」
「ちょっと、2人とも! さっさと朝食食べちゃって! んもぅ、まどかさんじゃなくっても、毎朝こんな姿見せられたら、家出したくなるわよ!」
「ま、まなみ…」
何とか眠らなきゃとアルコールのチカラを借りてみたものの、やっぱり眠れないわけで。
まなみの言うとおり、まどかは家出してしまったのかも。つまり、事ある度に『まどか、まどか』と頼ってしまう僕のことを煩わしく思ってしまったのではないかと。
ああ、今朝は朝食なんて咽を通りそうもなく。
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