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Parallel Novel
「心の結晶、ひかるの夢クリスマス」
Chapter<11:サンタさんってば、忘れ物したスカヤ?>

 「…ん」

 静かな朝だった。雪が…降ってる。まだ太陽には遠い季節。

 「台本…完成しなかったじゃない…」

 でも、ひかるはそれで満足だった。
 うぅ〜ん、とベッドの中で伸びをしてから飛び起きた。

 「顔洗おっと、タオルはパリパリに乾いているっとぉ、…ん?」

 ひかるは洗濯紐に掛けた覚えのないものを2つ発見した。ビキニともう1つ。もう1つの方を触ってみた。

「…濡れてるじゃん。これ、返さなくっちゃ!」

 雪道を慌てて走ったので何度か転んだ。でも、カンケー無い。夢を叶えてもらう約束はしたけれど、プレゼントをもらう約束はしていない。たぶん、忘れ物!

 ひかるはメインストリートから路地に入り、怪しいガイジンと出逢ったロシア民芸品店の扉をぐぃっと引いた!…ビクともしない。

 「臨時休店日〜!?。んもぅ」

 夢の中といい、張り紙には本当にやられっぱなしのクリスマス。でも、どのみち、あのガイジンはいるはずもないと思えていた。

 だってあのガイジンは…

 「おデブのサンタクローズさん。素敵なイブをありがとう」

 

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