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あかねとさゆりのきまオレ超研究コーナー
ショッピング・ブギ!
「停まっちゃったみたい」
「非常電話があるけど」
「ち。だっさい電話ね。自分の携帯使っていい?」
「だめ。この場面では備え付けの電話を使う設定なの」
「あーもしもし? エレベーターの管理者? あたしよあたし。今アンタが管理してるエレベーターに拉致監禁されているの。訴えられたくなかったら速やかにあたしを開放しなさい。それからこの電話だけどもっと可愛いデザインのに交換しなさい。いいわね?」
「うわ。高飛車」
「上司への確認なんて必要ないわよ。あたしが許可する。わかったら最終兵器あかねが暴走する前に対処なさい」
「誰が最終兵器だッ!」

「今の聞こえたでしょ? 保身に走るとどーなるか、考えずとも理解できたわよね?」

「あ、動いた。やったー」
「ふ、アンタ今、あたしに恩を売ってデート申し込もーとか企んでるでしょ? 電話越しでもわかるわよ。その下心に免じてあたしの下僕に加えてあげる。感謝なさい」
「開いた開いた。さゆり、下僕増やしてないでホラ、いくよ。あかねとー」
「さゆりのー」
 「きまオレ超研究こーなー」
密室で危機に遭遇したらどーするか
「故意にエレベーターを停止させるのはやめましょう」
「って、さっきのはアンタの仕業か!」
「違うわ。さゆりプロデュースと言って。運命のヒトと出逢うためには凡庸とした日々にハプニングを起こさなければならないの。今日のラッキーカラーは赤。緊急停止ボタンが赤。誰にも止められない運命だったの」
「相変わらずオトコが絡むとあらゆる手段を駆使するオンナねアンタって。でも、ハプニングが本物だったらどーするつもり?」
「それはそれで好都合じゃない。危機に乗じてごっつぁんゴールよ。あかねはどーなの? さっきみたいなハプニングが本当に起こったとしたら」
「アタシならサクっと超能力で解決するね。目撃者の記憶も消しちゃえばOK!」
「漢らしいわ。やり方は違えどあたし達って似たもの同士よね。そう思わない?」
「思いたくない。似てるってゆーな」
「素直じゃないわね。認めなさい。楽になれるわよ?」
「そーですよ。あかねちゃんも楽になりましょう」
「あら、ネオ整司。今回はノーマルなタイミングで登場したわね。しかも冷静なコメントして。何かあった?」
「お2人にさんざん弄られた挙げ句、人間小松整司というキャラを全否定された現状を受け入れたんですよ。今はとても楽な気持ちです」
「悟りを啓くのはまだ早いわよ」
「さゆりに同感。神妙な態度でアタシ達を煙に巻こうという魂胆ミエミエよ」
「そ、そんな。オレってそんなに信用無いですか?」
「そうね。信用を勝ち取りたい? もっともぉーっと楽になれるわよ?」
「うわ。始まった…」
「もちろんですッ!」
「これからあたし達はショッピングをするの。でも平穏無事にショッピングするだけじゃぁ、今ひとつ趣に欠けるのよ。そこで」
「ネオ整司。断るなら今の内よ。今ならゴム弾だけで済むわ」
「あかね、余計なことは言わないで」
「そうです。漢、漢と呼ばれることにすっかり慣れてしまった自分を認めようとしないあかねちゃんに真の安楽を語る資格はありませんッ!」
「慣れたんじゃない。相手にしてないだけよッ! さゆりッ! 好きにしろッ!」
「ええするわ。ネオ整司。あたしの目を見なさい───────以上。わかったわね?」
「わかったのかよ!」
「頭に被ると爆発するとゆーショーツ型高性能爆薬の撤去ですね? 了解しましたッ! ネオ整司これよりランジェリーコーナーを制圧しますッ! いざぁぁぁ───」
「……………」
「さぁ、帰りましょうか。ネットの書き込みが楽しみね」
「鬼。アンタ、本物の鬼だわ…」
 
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