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あかねとさゆりのきまオレ超研究コーナー
レイクサイド狂想曲!
「んしょ、よいしょ、どっこいしょ! はぅー疲れたばかやろー!」
「ヤケ起こしてカップルのボートと張り合わなくてもいーじゃない。大人げないわよ?」
「ふん。女2人でボート乗ってるのに誰も声かけてこないんだもん」
「カップルだと思われてるのよ。きっと」
「……………泳ぐ?」
「や、やーねーマジになんないでよ。それより、あかね。漢としての自覚、出てきた?」
「決めた。アンタを池に放り込んでから、このオールで水面のツインテールを渾身の力で殴打する!」
「とゆーワケで、あかねとさゆりのぉー」
 「きまオレ超研究こーなー」
ダブルブッキングがバレた時の言い訳。
「ち。アタシの条件反射を利用して巧いこと本編に移行しやがったわね? 黒さゆり」
「お褒めの言葉をありがとう。 で、あかねならどーするの?」
「ズバリ。バレるよーなヘマはしない。バレたら相手の記憶をあらゆる手段を駆使して、消す」
「漢らしいわ。あたしは、前もって相手の弱みを握る事にしてる。バレてもへっちゃら。むしろバラしてジェラシーを掻き立ててやるわ。あたしに弄り倒される快感をみっちり仕込んでから下僕として使役し放題──」
「あ、カミツキガメ発見! 凶暴そうなツラねー。ミミズみたいな舌で獲物を騙して噛みつくのよ。でも、どこぞのブリッ娘ツインテールには負けるわ。見た目が凶悪なだけカミツキガメは良心的よ」
「あからさまに話を逸らしつつ、イヤミ言いやがったわね。ま、いいわ。せっかくあたしの下僕の中から使えそーなヤツをレンタルしてあげよーと思ったけど、やめた」
「ふん。どーせアンタの下僕になり果てたオトコなんて底の浅い軟派やろーに決まってるわ。たとえば──」
「わあーっぷ。だれかたすけ、がぼげぼはぼぼぼぼ」
 「!!!」
「あっちで誰か溺れてるみたいよ!」
「どことなく聞き覚えのあるよーな悲鳴なんだけど気のせいよね。うん。空耳空耳」
「助けなきゃ!」
「漫画みたいに飛び込まないでよね。助けたかったらオールを投げてやりなさいよ。溺れる者は浮力のある物に掴まるだけで精神的に余裕が出るわ」
「わかったわ。ぬんッ!」
「あがぁッ!」
「─────────ねぇ、あかね?」
「良い肩してるでしょ? 槍投げ得意なんだ。えへへ」
「クリティカルな角度で眉間に命中。あーあ、沈んでくわ」
「え? どーしよ?」

「ん。あかね、これ何に見える?」

「カミツキガメ。ってバカ! あぶなーい!」
「じゃーあー。これはなーんだ?」
「プランクトン! って嘘。ごめん。見えない」
「やっぱり。コンタクトしてないでしょ? どーりで」
「溺れてた人どーなった? アタシ何て事を…」
「大丈夫。前回ヤツはサイボーグになったハズだから。水没の原因は、なんちゃってバーニヤの燃焼不足ってところね。潜水作業抜きではサルベージできない質量だし、今はほっときましょ」
「ネオ整司だったのか。よかった。にしても、毎回毎回ネタ切れを見計らったよーに登場するわね」
「格の違いってヤツをみせつけたいのよ。第1話から登場してる脇キャラの存在意義をかけて」
「そーなの?」
「ち、違いますよー」
「うひゃ。揺れるー転覆するー。ボートからその手を離しなさい! 住み慣れた澱みへ帰りなさい! 深き者!」
「貴方のぉー首にぃー巻いてぇーあげるぅー♪ アンカーぁー付きのー鎖ぃーきつくぅー♪」
「んがッは!? ここ、これは?」
 「……………………………ふ。」
「うわー、うわー。なんですか? その他人の運命を恍惚と蔑むよーな、これから起こる悲劇に嗜虐の悦び感じてるぅー的な表情は!? 正気に戻ってください! お2人が手にしているアンカーを池に放り込んだら、お2人は人間として越えてはならない致命的な一線を──」
「なら、その手を離しなさい。このままだとボート沈んじゃうでしょ? 愛する女性のために自らは凍てつく深海へその身を投げ果てる。真の漢となりなさい」
「心配しないで。最初は苦しいかも知れないけど、貴方の勇敢かつ潔い最期はあたし達が後世へと語り継いでいってあげる。伝説のヒーローよ。貴方のファンクラブが結成されるなんてのは当たり前。世界中の美女が貴方の夢を見て、夜な夜な自を慰めるの」
「わ、わかりました……。オレって愛されていたんですね。ヒーローになるんですね。万が一、生還するよーな事があったらあかねちゃんとさゆりちゃんを侍らせてハーレム作れるんですね。あんなことやこんなことし放題なんですよね」

「そ、そうよ。だからアタシ達の手を汚させないで!」

「このアンカー2人がかりでも重いのよ。早く決断して!」
「じゃ、生還。ただいまー」

 「あ"ん!?」

「足着くんですよ。ここ。ホラね?」

 「…………」
「岸まで引っ張っていってあげますよ。さー、まいりましょう。二兎を追う者は…めくるめく…うけけけけ」
「ピンチ?」
「でもないわ。さっきリリースしたカミりんがお友達と共に行動を起こす頃合いよ」
「カミりん?」
「オスだったのよ。種の壁を越えて通じ合えたわ。彼ったら、つぶらな瞳であたしへの忠誠を誓ったの。あたしを陵辱しよーとする輩の足元で今頃、キュートな舌をピロピロと踊らせ、猛り狂っているハズ。ふふ」
「アンタの下僕を過小評価していたわ。使えるじゃない! 戦えるじゃない! カミりん! アンタの漢を見せなさい!」
「とゆーワケで、次回へ続く」
 
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